連覇を目指す渋野日向子(21=サントリー)が、3バーディー、5ボギー、1トリプルボギーの5オーバー、76でホールアウトした。現時点で首位と8打差の74位につけている。

1、2番と連続ボギー発進すると、4番パー4で痛恨のトリプルボギーをたたいた。ティーショットこそフェアウエー中央をとらえたが、第2打をリンクスコース名物の、深い形状のポットバンカーに入れた。すると1メートルほどの壁に2球続けてぶつけた。バンカーから3打目の第5打で、ようやく脱出。6オン2パットで痛恨のトリプルボギーをたたいた。「久しぶりに2回ボールが戻ってきたのを見て『初心者に戻ったな』と思いました」と、苦笑いを浮かべて振り返った。続く5番パー3でもボギーをたたき、5ホールを終えて6オーバーと、苦しい序盤だった。

前週のスコットランド・オープンは、海沿いのリンクスコースを初めて回り、通算14オーバーの132位で予選落ちした。この日も、白波が立つような風速20メートル近い強風が吹いた。ホールアウト後は「日本ではなかなか、この風は…。台風の時ぐらいしかないんじゃないかと思った」と話し、ゴルフ人生で最悪ともいえるコンディションと感じたという。それでも「これだけ風が強かったら(気持ちが)切れたら終わり」と我慢し、6番以降でスコアを1つ伸ばす結果につなげた。

「郵便切手」の愛称を持つ、小さなグリーンが名物の8番パー3では、ティーショットを1メートルにピタリとつけ、最初のバーディーを奪った。グリーン周辺には5つのバンカーが配置されているが「怖がらずに振っていけた。8番でバーディーを取って、流れが変わった」と、手応えをつかんだという。2週連続のリンクスコースとなったが「ティーショットが良くなった」と話すなど、序盤からの巻き返し、最終18番をバーディーで締め、明るい表情で第1ラウンドを終えた。