韓国のスマイルキャンディーが日本ゴルフ界に帰ってきた。イ・ボミ(32=韓国)が6日開幕のTOTOジャパンクラシック(茨城・太平洋C美野里)の練習ラウンドに参加した。

コロナ禍で来日できず、約11カ月ぶりの日本ツアーで、再び強さと美しさを見せつけるか。妊娠7カ月の横峯さくら(34=エプソン)は、出産後も米ツアー参戦の意向を示した。

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ようやくゴルフ場でイの笑顔が見られた。2週間ほど前に、ようやく来日。隔離期間を経て、ツアー参戦の願いがかなった。この日は、黄アルムとインの9ホールを回った。「17年に回ったコースで頭には残っていた。まだスイングは迷っているけど、コースコンディションがすごく良くて、早く試合をしたい気持ちが強くなった」と待ち切れない様子だった。

コロナ禍で来日できない中、韓国では8試合に出場。それでも、外出を控えて料理を覚え、自動車の運転免許を取得したという。来日後の隔離期間はゴルフができず「好きなゲームのレベルアップをたくさんしました」と笑わせた。

日本で通算21勝を挙げ、2年連続賞金女王になったイは韓国でも尊敬を集める存在だ。来日直前には「イ・ボミ ゴルフアカデミー」を開校した。故郷の水原市に母親が経営するスクリーン・ゴルフ場の横に併設し、最新の分析機器を導入した部屋が10部屋ほどあるという。「私は(来日のため)1回もレッスンをしたことはないですけど、今、多くのプロが来て教えています」と、後進の育成にも力を注いでいる。

練習ラウンドでは、妊娠7カ月でこの大会に出場する横峯さくらとも遭遇。「さくらさんが妊娠している姿が、信じられない。うれしかった」と話す一方で「私も赤ちゃんはほしいけど、まだ勇気がない感じ。もっとゴルフに集中したい」と話していた。17年以来遠ざかっているツアー優勝へ、イの新たな挑戦が始まる。【桝田朗】

◆第1日主な組み合わせ

午前8時50分 横峯さくら、若林舞衣子、菊地絵理香

午前9時 上田桃子、西村優菜、柏原明日架

午前9時20分 渋野日向子、畑岡奈紗、原英莉花

午前9時30分 イ・ボミ、河本結、渡辺彩香

※すべて1番スタート。

◆イ・ボミ 1988年8月21日、韓国水原市生まれ。12歳でゴルフを始め、07年に韓国プロ協会入会し、翌年韓国ツアーデビュー。10年に韓国賞金女王になり、11年から日本ツアー参戦。15年に7勝を挙げ初の日本賞金女王となると、翌年も5勝し2年連続賞金女王に。通算成績は韓国ツアー4勝、日本ツアー21勝。昨年末、韓国俳優のイワンと結婚した。158センチ、56キロ。