女子プロゴルフ元世界ランキング1位の宮里藍さん(35)が30日、今季の女子ゴルフ界を席巻している若手選手らについて語った。宮里さんは29日に都内でジュニア世代の女子ゴルファーらを対象にしたイベント「第1・5回宮里藍インビテーショナル・オンラインイベント」を開催しており、この日、報道陣の取材に応じた。

29日には年内国内最終戦となるJLPGAツアー選手権リコー杯の最終ラウンドも行われており、原英莉花(21)が優勝を果たした。原をはじめ、20歳前後の若手選手の台頭が目立った今季の女子ゴルフ界について、宮里さんは「印象に残っている選手はたくさんいます」と口にし、「いろんな選手がスター選手として入れ代わり立ち代わり出てくるなという感じで、層が厚いなという印象が今年は特に強かった」と話した。

具体的には「私も小柄なので、どうしても自分と同じような選手に目がいってしまう」と155センチの自身と体格の似た153センチの古江彩佳(20)や西村優菜(20)の名前を挙げた。古江は今年の大王製紙エリエールレディースなど3大会で優勝、西村も樋口久子三菱電機レディースを制するなど若手の注目株。彼女らについて「今のこのパワーゲームの時代に小柄な選手が活躍できるのはすごいなと思いますし、それだけスキルがあるということ」とたたえた。

この他にも直近のリコー杯を制した原や、米ツアーを主戦場とする畑岡奈紗(21)の名前も挙げた。原については「国内メジャー2勝目ですし、若くしてこれだけメジャーで勝てるのはポテンシャル高さがある」と話し、畑岡については「米国で安定して結果が残せる、みんなが追いかけるような選手が若手でもういるというところで、日本の女子ツアーは選手層が厚いなと思います」と語った。

今回、宮里が行ったイベントは昨年行った第1回に続くもので、宮里自身も現役時代に取り組んでいたメンタルトレーニングメソッド「Vision54」などをもとに、ジュニア選手たちに技術やメンタルの重要性を伝えていくもの。コロナ禍の影響でオンライン開催とはなったが、画面越しにパターなどの実践指導やメンタルについての講義を実施した。選手からは悩みなど答えきれないほどの質問を受けたと明かし、「選手たちのエネルギーはすごかったので、やってよかったなと思います。すごく楽しかったです」と笑顔で振り返った。