新世紀世代(01年度生まれ)の山下美夢有(19=加賀電子)が、昨年10月スタンレー・レディース以来2度目の首位発進を決めた。

7バーディー、1ボギーの6アンダー、66はプロ18戦、51ラウンド目でツアー自己ベストだ。

「ショットの精度が良くチャンスにつくことが多く、パットも入ってくれて全体的に良かった。明日につながるプレーができました」

制度改革により満18歳以上なら高校生受験が可能になった19年プロテストで、大阪桐蔭高3年の身で一発合格。同学年の笹生優花、西郷真央と“高校生プロ”になった。「すごく刺激になっています。自分も負けていられないって気持ちになりました」。

すでにツアー2勝を挙げた笹生、尾崎将司の弟子の西郷に知名度などで後れを取っているが、昨年のツアー7戦目・日本女子オープンから前週アクサ・レディースまで11戦連続予選通過中。賞金ランクこそ47位ながら、平均ストローク71・90は23位につける。安定感は負けていない。

20年オフは、両足首に2キロの重りを巻いて走るなどクラシックなトレーニングで下半身の筋力アップをはかる一方、弾道、ヘッドスピード、スピン量などの計測器トラックマンを購入。100ヤード以内のショットを3~5ヤード単位で打ち分けるため、データとにらめっこする科学的な練習も取り入れてきた。

身長150センチは現役ツアープロの中で、ミレニアム世代の西村優菜と並び最も小さい。「今日は今日なので切り替えて、明日はチャンスが来たらバーディーを狙い、あとはボギーを打たずに頑張りたいです」。ツアー初優勝へ。一歩一歩近づいていく。

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