98年度生まれ「黄金世代」の高木優奈(グランフィールズCC)が、9日に終えた女子ゴルフの国内メジャー、ワールド・サロンパス・カップで、4日間全て71を並べ、通算4アンダー、284で13位に入った。4位だった4月のヤマハ・レディースに次ぐ今年2番目の順位。13日に23歳の誕生日を迎える高木にとって、22歳最後の大会は、国内メジャーで初の予選通過という成長を感じられる大会となった。

コースセッティングの難度の高いといわれる国内メジャーで、3バーディー、2ボギーの71、1アンダーで終えた第1ラウンド後に手応えを口にしていた。「(自己採点は)80点。ボギー2つがもったいなかった。ノーボギーのプレーもできた内容。ボギー2つでマイナス10点、マイナス10点で80点です」。13番パー3では、ティーショットを1メートルにつけてバーディーを奪うなど、随所でショットがさえた。

実は第1ラウンド前日の5日に、今大会の好成績につながるきっかけがあった。インコースの9ホールを、一緒に練習ラウンドで回ったのは、同い年の原英莉花と1学年下の稲見萌寧だった。ともに今季の賞金ランキング上位で、現在の国内女子ツアーの顔といえる存在。高木は「2人が難しいと言っていた。あの2人が難しいと言っているなら、みんな難しいはず。それで(第1ラウンドは)安全に、無理をしないゴルフができた。我慢して、我慢して、というのを心がけたい。4日間、アンダーパーで回れたら、いい位置にいられると思う」と話していた。練習ラウンドを通じて打ち立てた目標通り、4日間全てアンダーパーで回りきった。

大きな目標がある。6月に控えるプロテストまでに、プロ初優勝を果たすことだ。「プロテストの前に1勝できれば、テストは受けずにすむので、それが大きな目標」。所属のグランフィールズCCで昨年、男子プロが多く集まる大会が行われた。「谷口徹さんの組のスコアチェックについたんですが『ロングパットの距離感を合わせるのが苦手です』と聞いたら『ロングパットはイメージだ』とお話しされていた。それでオフは、イメージをしっかりとしてパターの練習をするようになりました」と明かした。

国内男子ツアー通算20勝の谷口の助言を実践し、仲の良い国内メジャー2勝の原、今年4勝の稲見との練習に刺激を受けた。その中で狙い通りに、着実に、1つずつ伸ばした国内メジャーの4日間は、スコア以上に、高木にとってかけがえのない財産となった。【高田文太】