国内女子ゴルフツアー21年第15戦・宮里藍サントリー・レディースは10日、兵庫・六甲国際GC(6517ヤード、パー72)で開幕する。8日は練習ラウンドが行われた。黄金世代の原英莉花(22=日本通運)は今大会2位以上で手にできるメジャー・AIG全英女子オープン(8月19~22日、英国・カーヌスティーGL)出場権獲得に意欲を見せた。「意識はものすごくあります。今年のシーズン前、まずANAインスピレーション(出場)が頭にあって、次はここ(で全英切符)と思っていました」と話した。

尾崎将司門下の後輩、笹生優花が全米女子オープンで優勝した。「ユウカの優勝はすごいな、と思う。ナサちゃんとのプレーオフも、それを制したのもすごい。もちろん、ものすごく刺激を受けたし、感動もしてます」と言う。ただ、日本時間7日朝に行われた畑岡奈紗とのプレーオフは生で見なかった。トレーニングを始める時がプレーオフに入るタイミングで、自分のトレーニングを優先した。

なぜ見なかったのか-。

「うまく言葉にできないけど…もちろんものすごく刺激になってるけど…なんかこう“異次元過ぎるな”って思いたくない部分もあって。見たら、きっとそう思う。もちろん、ものすごく感動していて、それを力に変えて今、トレーニングをしています」。

ライバルでいたい。その一方で現実的な差を認めざるを得ない部分はある。

「自分を高めていくしか方法はない。でも、今は“すごいな”しかない。前向きになれなかった気持ちが、ユウカの優勝で引き締まった。どこを目指したいのか、どういう風になりたいのか。今の自分と照らし合わせたら難しいと思う部分はあるけど、日々の積み重ねがああいう結果を生むと、すごくわかった。私も積み重ねていかないといけない。響きました」。

昨年に日本女子オープンとツアー選手権リコーカップの“国内メジャー2冠”を達成したが、海外のメジャーは昨年12月全米女子オープン、4月ANAインスピレーションともに予選落ちした。AIG全英女子オープンで3度目の挑戦へ。ツアーを休んだ先週は海釣りに出掛け、1匹も成果はなし。狙いはタイだった。「今週は釣るぞ~!」。全英切符、優勝へ、最後はおどけながら意欲を見せた。