黄金世代の小祝さくら(24=ニトリ)が今季自己ベストの6アンダー、66をマーク。今季11戦目で初の首位スタートを切った。パットの不振脱出にパターを前回優勝時のものに戻し、アドレスも変えて、6バーディーを量産した。昨年8月NEC軽井沢72、CATレディースの2連勝以来となるツアー通算7勝目へ、絶好の滑り出しだ。

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少し上りのフックラインをたどり、バーディーパットが決まった。「いいタッチで、いいラインを出せた。今日、1番良かったです」。9番パー4のバーディーを思い出し、小祝がいつものおっとり口調でニコッと笑った。

6バーディー、ボギーなしのビッグスコア66で首位発進。「今日はパットが1番ですね。今週いろいろ変えたんで。パターを戻したり、アドレスも変えて」。ネック入りのマレット型ら、昨年8月に2連勝したNEC軽井沢72、CATレディースで使っていたセンターシャフトへ。北海道メーカーによる100万円超の逸品が効いた。

新たに吉田直樹コーチに師事して臨んだ今季、序盤10戦でトップ10が4回と悪くない。ただ、昨年は同段階ですでに2勝。違いはパット。昨季8位だった平均パット数(パーオンホール)が現在40位に下がるなどグリーン上に悩み、埼玉・越谷市に拠点を置くパッティング・コーチの橋本真和氏に相談し、9日にスタジオを訪れた。

小祝はパターの変更を「フィーリングですね」と説明するが、橋本氏は「アドレスで球が遠かったり、ハンドダウン過ぎたりしていたものをいい形に戻すのに、以前のパターを使うのが最適でした」と説明。感性とデータ的な裏付けがピタッとはまって、パットの調子が上がった。

勝てば、昨年8月CATレディース以来になるが、実はそのCATレディースに今年も勝ちたい。「今年の北海道は雪がすごくて。おじいちゃんの家はアレで雪かきしてなかったら…」。アレは優勝副賞のショベルカー。祖父にプレゼントした“巨大車”を北広島市のある実家に、もう1台欲しい。

小祝は「優勝はしたいですけど、まずはやることをやって。そう思ってます」という。約9カ月遠ざかる優勝へ。夏には2台目のショベルカー獲得へ。100万円超のパターを手に小祝が調子を上げてきた。【加藤裕一】

▽前週に国内メジャー初優勝、22位発進の山下 疲れはないですけど、ショットが良くなかった。それでも、粘ってアンダーパーで回れたのは良かったです。

▽予選落ちからの再出発、パープレーで52位の西郷 雨でコンディションが難しかった。アイアンショットはそうでもないですが、ティーショットが…。もう少しフェアウエーに置けたらチャンスも増えるので、そこを修正したいです。

ほけんの窓口レディース第1日全選手スコアー>