大院大高卒の寺岡沙弥香(19=ナバラGC一本松C)が2日連続の69をマークし、第1日からの首位を守り、完全優勝に王手をかけた。

3番のボギー先行にも、寺岡は全く慌てなかった。「6番でバーディー取れるし、まあいいか」。4番で7メートルを放り込み、バウンスバックし、実際、6番パー4も残り137ヤードを8番アイアンで1メートルにつけ、バーディーを奪取。7、10番もバーディーとし、69と3つ伸ばした。

少し奇妙な“予知ゴルフ”だ。6番のバーディー予想に「全く根拠はないです。でも、なぜか、自信があった」と笑う。

昔からカンが強い。中学のころ、トランプのゲーム「神経衰弱」で裏向けのカードの上に手をかざし、3枚連続で種類と数字を的中させた。「3回はさすがにちょっと怖かった」。ゴルフも今回みたいに時折、カンが働く。

ただし、いい予感はいいが悪い時が問題だ。「そうなんです。フェアウエーセンターとかでも、何かいや~な時があって。そんな時は8割方あきません」-。

最終日の、大会結果の予感を問われて困ったように笑った。さすがにそんな便利なものはない。逃げ切れば、大会形式が72ホール・ストロークプレーとなった16年大会以降初の完全優勝。前週はツアーのサントリー・レディースで4日間プレー。「最近、すごくゴルフしてますね」。力を振り絞り、いい予感を目指して突っ走る。