石口勝治(47=有馬ロイヤル)が初優勝を飾った。首位と3打差3位から出て72で回り、通算イーブンパーで水島孝昌(49=奈良若草)と並びプレーオフ(PO)へ。気温35度の灼熱(しゃくねつ)の中で行われたPO第1ホールをパーで勝利した。上位20人が来年度の関西大会決勝シード権を獲得し、40位タイまでが全日本大会(10月27~28日、石川・片山津GC白山C)に進む。

  ◇  ◇  ◇

真夏の日差しが容赦なく照りつけた。10番パー4で行われたPO第1ホール。石口はティーショットをフェアウエーに放つ。圧巻は第2打だ。残り154ヤードを8番アイアンでピン手前2メートルにピタリ。バーディーパットは惜しくも外れたが、通算イーブンパーで並んだ水島との一騎打ちを制した。気温35度の戦い。うれしい初優勝に、最高の笑顔を見せた。

「ラッキーな1日でしたね。10番で15メートルの長いバーディーパットが入ったり、OBかと思ったらギリギリセーフだったり。最高のゴルフ場でした。これからも鍛錬して頑張りたいです」

努力が実を結んだ。仕事の傍ら、週に3~4日は納得するまで1日300球を打ち込む。自宅に6×4メートルのグリーンを作り、パットの練習には1時間を費やすという。ショット、パットともに安定感があるのは、厳しい練習を重ねてきたからこそ。

苦い思い出がある。昨年の日刊アマ全日本大会。初日を2位につけ、最終日最終組で回った最終日。まさかの82で12位に終わった。

「のまれてしまいました。もう、プレーが“くちゃくちゃ”でした。トップ10すら届かんかった。次こそは優勝したいですね」

関西王者として臨む全日本大会。今度こそ“日本一”の栄冠をつかむ。

 

◆石口勝治(いしぐち・まさじ)1974年(昭49)10月8日、大阪・豊中市生まれ。中学時代はラグビーに打ち込み、25歳から父の誘いで競技を始める。11年関西クラブチャンピオントーナメント2位。ドライバーの平均飛距離260ヤード。不動産経営。178センチ。

 

○…水島は惜しくも2位となった。10番パー4のPO第1ホールでティーショットが右のバンカーへ。第2打がアゴに当たり3オン。約10メートルのパーパットは、わずかにカップをそれた。「バンカーに入れてはダメですね」と苦笑しつつも「最後は入れないと負けるので狙いました」と諦めない姿勢を見せた。

 

<主催>日刊スポーツ<後援>日本ゴルフ協会、関西ゴルフ連盟<協賛>住友ゴム工業<協力>よみうりカントリークラブ