国内男子ゴルフツアーの今季最終戦、日本シリーズJTカップに出場する石川遼(31=CASIO)が、開幕前日の30日、会場の東京よみうりCC(7023ヤード、パー70)で行われたプロアマ戦に出場した。 3週間前の三井住友VISA太平洋マスターズで、約2年11カ月ぶりとなる今季初優勝。3年前の19年大会で優勝した今大会に向けて「調子は悪くない。来年に向けての課題は、もうすでにあるので、今週、全力でやって、来年もう1段階、上のステップに行けるように。次のシーズンに向けてわくわく感もある」と、さらなる手応えを得て、来季につなげることをテーマに掲げた。

来季の課題については「スイングも、ずっと変えながらのここ2、3年だったので『できたて』というか、『まだできていない』というか。試行錯誤の段階」と、引き続き、再現性の高いスイングを求めていくことが最優先だという。

「あと、ゆくゆくは5ヤードとか10ヤード、ドライバーのキャリーを伸ばせるポテンシャルがあると、パー5で(残り)200ヤード前後を、5番アイアンで打っていたのを、6番アイアンにできると(ボールの)止まり方も違う。全ての面において、完成度を上げていける余地がある。すごい楽しみにしています」と、飛距離アップと、それに伴う戦略の立て方も見据え、総合的なレベルアップを目指す。

「優勝争いを狙ってするというのは難しいこと。でも、それができた時の自分の自信というのはすごいものになると思う。やっぱり優勝争いをしたいというのはある。運とか勢いではなく、自分のプラン通りにやれるかが試される。気持ちは十分すぎるほど、優勝争いに向けてある。ただ、そこが高すぎると、追いつかないことだらけになっちゃう。どんなに飛んでも満足できなくて、どんなにピン筋に行っても満足できないみたいになると空回りしてしまうので。いかに自分自身をコントロールしていくか。やるべきことに集中するだけ。目の前の1打に集中して。3年前とはイメージしている弾道も違う。そういうのも楽しみたいし、今の自分のベストを出せるようにしたいです」

あえて“優勝”などを口にせず、来季以降の継続的な成長を目指していることを強調していた。