2023年(令5)、活躍が期待される北海道出身の女子プロゴルファーの夢、目標は? 「道産娘プロ新春インタビュー」と題して抱負を聞いた。第1回は、昨年地元北海道では初の勝利を挙げるなど、ツアー5勝の菊地絵理香(34=ミネベアミツミ、苫小牧市出身)。10シーズン連続10度目のシード権を確保して臨む今シーズン、初の国内メジャー制覇を目標に掲げた。【取材・構成=山崎純一】

ツアー通算5勝の菊地は今シーズンの目標を明確に掲げた。13年と15年に日本女子オープンで2位。昨季ツアー最終戦JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップで3位。狙うのはあと1歩で逃してきた国内メジャーのタイトルだ。

菊地 体をしっかり整えて公式戦優勝を目指して1年間しっかり頑張りたい。

10シーズン連続10度目のシード権を保持して臨む今シーズン。毎年若手の台頭も目立つ中で、34歳のベテランは負けじと今年も全力疾走する。

菊地 若い技術の高い選手もどんどん入って来る中でシード入りするのはそんなに簡単なことではない。毎年安定した成績を積み残して、シードを持って試合で戦い続けられることはすごく大切なこと。

昨年7月に開催された大東建託いい部屋ネット・レディース(札幌・滝のCC)で優勝を飾った。北海道出身選手の地元優勝は、98年東洋水産レディース北海道を制した大場美智恵(50)以来24年ぶり2人目となり、忘れることのない大会になった。

菊地 北海道で地元で優勝できたということはすごく自信になったり、1つの壁を越えられたかなというふうに思えている。(これまでで)一番うれしかった優勝ですね。

7月には新規で、ミネベアミツミレディス北海道新聞カップ(札幌・真駒内CC空沼コース)の開催も決まり、同じ所属先の阿部未悠(22)とともにホステスプロとして大会を迎える。

菊地 喜ばしいことですし、感謝の気持ちでいっぱい。いつも通りの気持ちで臨むことが大事ですし、そういう気持ちでプレー出来たら。

昨年12月までは主に体を休めながら、年明けからは本格的に練習を再開した。自宅では料理もするなど、19年12月に結婚したプロキャディの新岡隆三郎氏(49)との時間を大切にしている。

菊地 オフくらいはしっかり主婦をやりたいなという気持ちがあります。一番うまくできるのはシューマイですかね。

シーズン開幕まで約2カ月。万全にコンディションを整えて、長いシーズンへと向かう。

菊地 毎年まず第一に、シードを獲得するということを大事にしている。そこの部分をなるべく早い段階で達成できるように。

23年も、心身ともに準備に怠りはない。

◆女子ツアーの国内メジャー 今季レギュラーツアーは38試合。メジャーはワールド・サロンパス杯(5月4~7日、茨城GC西コース)、日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯(9月7~10日、長崎・パサージュ琴海アイランドGC)、日本女子オープン(9月28日~10月1日、福井・芦原GC海コース)、ツアー選手権リコー杯(11月23~26日、宮崎CC)の4大会。いずれも4日間で行われ優勝者には翌年から3年間のシード権が与えられる。

◆菊地絵理香(きくち・えりか)1988年(昭63)7月12日、苫小牧市生まれ。6歳でゴルフを始め宮城・東北時代の06年に全国高校選手権優勝。07年に単年登録でプロ転向、08年プロテスト合格。15年KKT杯バンテリン・レディースでツアー初優勝。昨年7月に北海道で開催された大東建託いい部屋ネット・レディースでツアー通算5勝目を挙げた。19年12月に、15歳上でプロキャディーの新岡隆三郎氏と結婚。血液型B。157センチ、52キロ。