首位から出た鈴木愛(29=セールスフォース)が6バーディー、1ボギーの5アンダー67。藤田かれんと並んで、この日のベストスコアで回り通算14アンダー202。2位の小祝さくら(25=ニトリ)との差を4打に広げ、初日から首位を守る完全優勝に王手をかけた。

連日の風に「2~3アンダーで良い」と考えながらスタートしたが、1番パー4で115ヤードを5メートル、2番パー3も70センチにつけ連続バーディー発進。16番までに6つ伸ばして後続に6打差をつけた。

最終18番でティーショットをバンカーに入れ、2オンするも3パットのボギー。小祝がバーディーとしたことで4打差で最終日を迎える事になったが、「6打差あって、最後で4になった。これで気が引き締まったかな」と振り返る表情は自信にあふれている。

自信の源はオフに取り組んだショットの再現性作りと体のトレーニング。「ショットが良くて、(パットは)ほとんどお先に付けてる。ショットもパットも自信を持ってできている」。オフに変えた58度のウェッジも「あんまりクラブにこだわりはないんですけど、ぴったりハマった」と好調を支えている。

「年齢を重ねるごとに疲れやすくなったり、今までのトレーニング量じゃ若い子には追いつかない」と始めたトレーニングも、最初は好きこのんでやっていたわけではなかったが「マッサージもやってくれるので」。アフターケアで体のバランスを整えてもらわないと気持ちが悪く、今では自ら進んで取り組んでいる。

おかげで3日間を戦っても「疲れはそれほどない」と効果も抜群。それもこれも「まだまだやれると思うし、30代でも年間女王目指せると思う。でないと、モチベーションが続かない」との思いがあるからこそだ。

今大会は15年、18年にプレーオフ進出。19年は優勝と相性もいい。「負けて負けての後に勝ってるので印象は悪くない。良い雰囲気であと1日できたら」。優勝すれば昨年の北海道meijiカップ以来のツアー通算19勝目となるが、見据える先が大きいだけに単なる通過点に過ぎないのかもしれない。

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