2人のアマチュア選手が、プロに交じって開幕日から躍動した。22年日本女子アマ選手権優勝の寺岡沙弥香(22=ナパラゴルフクラブ一本松コース)が5バーディー、2ボギーの3アンダー69をマーク。4位タイで出た。その好スコアを上回ったのが、高校2年の新垣くらら(16=沖縄・エナジックスポーツ高)。7バーディー、3ボギーの4アンダー68で2位発進した。将来有望な若手ゴルファーが、7アンダーで首位の古江彩佳を追いかける。
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愛嬌(あいきょう)たっぷりの笑みがはじけた。午前インスタート最終組で回った寺岡は「女子オープンで3アンダーで回れてうれしい」。ホールアウト時点では首位で並んでいた。午後組が伸ばしたことで順位は少し下がったとはいえ、トッププロの中でも初日から大いに存在感を発揮した。
スタートから2ホール目の11番パー5でボギーたたき「何してんのやろ」と反省した。大阪府高槻市出身の22歳は「上の空じゃアカン」と己に活を入れ、気持ちを切り替えた。「ラフの長さとか、おかしい」と表現する難しいセッティングにも対応。難関7番パー4では約8メートルのパットを沈めて、この日5つ目のバーディーでスコアを伸ばした。
22年日本女子アマ選手権の優勝者だが、プロテストは2年連続で、わずかに合格ラインに届かなかった。「1打の重みを2年連続で痛感した」。悔しい体験を生かし、練習から常に自分にプレッシャーをかけ続けるようになった。「このショットが入るまで帰れないとか、これができたら水分補給しようとか」。夏の猛暑下も特訓を貫き「命の危機を感じることもありました」と笑う。“過酷”な日々を重ね、プロと相まみえる伝統の大一番。「この大会で勢いをつけて、プロテストにつながるラウンドができれば」と意気込む。
153センチと小柄だが、スイングはパワフルだ。「もっと大きかったら良かったのに」と思ったことは何度もあった。それでも、同じ身長の古江の活躍に勇気をもらっている。「同じ身長やのに、メジャーとか勝ってはる。最近は(体のサイズは)あんまり関係ないかもと思うようになった」。その古江は7アンダーで首位発進。小さいけれど大きなその背中を、力いっぱい追いかける。【奥岡幹浩】
■「まさかこんなスコア」
ツアー初出場、高校2年の新垣が、トッププロに交じって2位と好スタートを切った。2年連続賞金女王の山下と同じ4アンダー。「まさかこんな良いスコアが出ると思っていなかった」と自身でも信じられない口ぶりながら難コースで奮闘し、最終9番パー5では約1・5メートルのパットを沈めて、この日7つ目のバーディーを獲得。充実の1日を終え「自信にもなったし、良かった」とうなずいた。
大会の最終予選を突破して出場権をつかんだ、沖縄出身の16歳。キャディーを務める父博章さんから、風の読み方など助言を受けながらラウンドした。「前向きな話をずっとしていた。一緒にやれて心強かった」と感謝。母と弟は仕事や学校のためまだ会場に来ていないが「優勝争いしたら行くよ、とは言ってくれていて(笑い)」。その言葉が現実となるかもしれない。予選突破、そして決勝ラウンドへ。「何が起こるか分からないけれど、楽しんで気楽に、でもしっかりスコアを出せるようにプレーしたい」と初々しく誓った。
◆日本女子オープン選手権 57回目の今大会はプロ81人、アマ39人が出場。地区予選会や最終予選会を勝ち上がって出場権を得た選手らが出場する。決勝ラウンドは2人1組で1ホールから回るツーサム・ワンウェー方式で。歴代最多優勝は樋口久子の8回。16年には当時17歳の畑岡奈紗が大会史上初のアマ優勝を果たした。

