世界ランク11位の日本が同9位のフィジーに34-21で勝利し、ワールドカップ(W杯)イヤー初戦で本大会に弾みをつけた。

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誰の目にも素晴らしい松島の2トライだが、実は守備での貢献も大きかった。素晴らしかったのは、そのポジショニング。本来FBだが、この日はWTBとして出場した。両方できる能力の高さは、守備での絶妙な位置取りに見えた。

試合中、松島はマークすべき相手WTBとの間合いを変化させた。離れればパスされ、詰めれば裏へのキックを使われる。どちらもできないように、詰めたり離れたり。ムダな上下動を繰り返すことで相手にプレッシャーをかけ続けた。

相手のSOは松島の動きを嫌がり、プレー選択に迷った。判断のスピードも遅くなった。後半のドリブルトライも、ライン突破をされた後のピンチを何度も防げたのも、このポジショニングがあったから。松島のWTB起用は、今後もありそう。日本代表にとっても、貴重なオプションになりそうだ。(日刊スポーツ評論家)

今泉氏のフィジー戦の採点
今泉氏のフィジー戦の採点