■世界ランク1位ウェールズ

ワールドカップ(W杯)開幕を1カ月後に控えた8月19日、世界ランキングで初の1位に躍り出た。今年の3月には、北半球最高峰の選手権「欧州6カ国対抗」で6年ぶりの優勝。2016年から18年はイングランド、アイルランドに主役の座を奪われていたが、テストマッチ(国代表同士の試合)でも14連勝を達成し、存在感を示した。

国旗に描かれる赤い竜から愛称は「レッドドラゴンズ」。87年から始まったW杯では1度も決勝戦に進出していないが、欧州きってのラグビー王国であり、欧州6カ国対抗では39回の優勝(最多記録)を誇る。

07年11月にヘッドコーチに就任したニュージーランド人のウォーレン・ガットランド氏(56)は、運動量豊富にボールを動かし続けるプレースタイルを磨き、就任以来、6カ国対抗で4度優勝。日本でのW杯後の勇退が決まっており、集大成として世界一を狙う。

キャプテンのアラウィン・ジョーンズは体を張り続けるタフネスが武器で、世界最高のロックとの呼び声が高い。彼に代表されるように、全力を出し切って戦うのがウェールズのスタイル。キックパスを多用し、グラウンドを広く使って立体的な攻撃を仕掛ける。初優勝の可能性は十分にある。