柔道部 泉主将、殊勲の五輪銀メダル
◆アテネ五輪2004 柔道競技(アノリオシアホール) [男子90`級] ・1回戦 ○泉 <大外刈り> クハレンカ(ベラルーシ) ・2回戦 ○泉 <大外刈り> イリアディス(ギリシャ) ・準々決勝 ○泉 <優勢勝ち> コスタ(アルゼンチン) ・準決勝 ○泉 <優勢勝ち> ファン・ヒーテ(韓国) ・決勝 泉 <掬い投げ> ズビャダウリ(グルジア)○ ▽結果 @ズビャダウリA泉Bタオフ(ロシア)・フィジンガ(オランダ) 「この選手を本番で絶対にぶっ倒してやる」(泉主将・営4)。五輪開幕50日 前、一 般紙に掲載されていた金メダル予想選手、柔道男子90`級の欄に自分の名前はな かった 。あったのは、後に五輪決勝の舞台で対戦することになるズビャダウリ(グルジ ア)だ った。 この日は、得意技の中でも大外刈りが冴えていた。誰もが緊張する1回戦、開 始10秒 大外刈りで瞬く間に相手を畳に叩きつける。テレビで解説者が、「欲を言えばも う少し 汗をかくのが理想的」と言うほどあっという間の出来事だった。2回戦も一瞬危 ない場 面があったものの、大外刈りで追って追って豪快な一本勝ち。日本中の誰もが「 この勢 いならば…」と思ったに違いない。だが群雄割拠の90`級、そう簡単には勝たせ てもら えなかった。準決勝の相手はファン・ヒーテ(韓国)。昨年の世界選手権王者で あり、 90`級にも関わらず韓国選手の中で一番の力持ちと言われる選手だ。お互いガッ チリ組 み合っての肉弾戦を展開。1・2回戦で体力を温存できた泉主将の顔にも、疲労 の様子 がうかがえた。それでも、泉主将は最後まで攻め続ける。強靭な足腰を土台に多 彩な技 で攻め続ける姿勢――泉主将がこの階級に選ばれた理由はそこにあった。そして 、同ポ イントのままゴールデンスコア方式による延長かと思われた残り7秒、まさに泉 主将の 持ち味が発揮された。相手が出てきたところを懐に巧みに潜り込み、背負い投げ で技あ り。見事、決勝進出を決めた。 決勝、最後はこの日冴えていた大外刈りを見事に返されての一本負けだった。50 日前 の言葉を実現することはできなかった。「金メダル以外は1回戦負けも同じ」。 常々、 泉主将はこう言っていた。結果こそ全ての世界。表彰台の上でも笑顔を見せるこ とはな かった。しかし、各メディアで報道されているように父親との約束の期限、10年 目で五 輪銀メダルを獲得したこともまた事実。胸を張っていい結果と十分にいえるだろ う。こ の階級日本初のメダルをもたらした泉主将は、まだ22歳。世界で戦えるという手 応え、 頂点を極める難しさを同時に感じ得ることができた泉主将は、また一回りも二回 りも大 きくなって4年後の北京を目指す。 ■泉 浩 いずみひろし 営4 173a・90` 世田谷学園高出 <主な戦績> 01年 ベルギー国際優勝 03年 ユニバーシアード優勝 講道館杯優勝 04年 フランス国際優勝 全日本選手権(無差別ベスト8 ●関連記事 アテネ観戦記 アテネ全試合分析 明大柔道部から泉に送るメッセージ 過去の明大スポーツ紙面から泉浩を振り返る 第340号1面記事:泉 アテネ五輪へ 夢の舞台で金をつかめ 第338号2面記事:全日本体重別選手権大会 文句なしの強さで90kg級制覇 第321号14面記事:柔の申し子泉 未踏の頂へ ・世界一への可能性 ・明大生というもう一つの顔 ・主な戦績 ・世界一への可能性 ・明大生というもう一つの顔 ・主な戦績