ミルウォーキー・ブルワーズ傘下のルーキー向けチーム、ヘレナ・ブルワーズに所属するデビッド・デンソン一塁手が同性愛者であることを公表した。MLB傘下の現役選手が公表するのは史上初のこと。

 告白は地元紙ミルウォーキー・ジャーナル・センチネルのインタビューという形で行われた。事前に元メジャーリーガーで日本のバッファローズでも活躍し、引退後の1999年に同性愛者であることを告白したビリー・ビーン氏に相談したうえで決断したということである。メジャーリーグ経験者で同性愛者であることを公表しているのは他に2人しかいない。

 デンソンは、コーチ陣にはシーズン前に、チームメートには1か月前に打ち明けたとのことだ。「チームメートと話して、彼らが僕に自信をくれたおかげで、メディアに告白することができた」と語っている。「皆が言ってくれた。『それでも君はチームメートであり、兄弟であることに変わりはない。それぞれ考え方はあるだろうが、君の能力は性的指向とは無関係だ。君が野球選手であることは変わらないし、君を差別することはしない。応援するよ』と」と話し、周囲の後押しが告白への大きな後押しになったことを明かしている。

 アメリカのメジャー・プロ・スポーツではここ数年同性愛者であることを公表する選手が増えてきている。ただいわゆるLGBTに対して先進的と思われがちなアメリカにおいて、スポーツ界については保守的な傾向が強いのも事実だ。

 アメリカンフットボールではミズーリ大出身のマイケル・サム選手が昨年のドラフト前に同性愛者であることを告白、その後セントルイス・ラムズに指名され、史上初めて同性愛者であることを公表しているNFL選手となった。しかしシーズン開幕前に解雇され、今年カナダのプロ・リーグCFLで再起を図っていたものの、今月15日に「メンタルヘルス」を理由に突然の引退を発表している。やはり公表することで受けるストレスは相当なものがあるようだ。

 パワーヒッターだというデンソンがそうしたプレッシャーに負けず、メジャー・デビューを果たすことに期待したい。