メジャー2年目はイチロースタイル!? ドジャース前田健太投手(28)が27日、広島・神石高原町で行われた犬の殺処分ゼロ運動に取り組むNPO法人のイベントに出席した。トークショーやクイズなどに加え、Tシャツとして予約販売する得意の? イラストを披露。独特な絵心の傑作が出来上がり、来春キャンプインで着用すると約束した。

 スラスラと描き上げたイラストに、前田はこの日一番のドヤ顔を見せた。描いたイラストがTシャツとなり、来場者に予約販売されるとあって気合十分だった。「これ良くないですか?」と自賛。昨季所属した広島では、本拠地のお立ち台に上がったときに直筆Tシャツをプレゼントしていた“マエケン画伯”に、ドジャーブルーよりも広島赤が目立った2000人のファンからは拍手とともに笑いも巻き起こった。

 気を良くした前田は「僕も来年のキャンプインのときに、このTシャツを着ます」と力強く宣言。キャンプ地に日替わりTシャツで登場するマーリンズ・イチローもおそらくまだやったことのない自作Tシャツでのキャンプインを約束した。

 チームトップの16勝を挙げた大リーグ1年目を終え、前日から2日間は広島で過ごした。前日は地元テレビ局の番組に生出演。この日は広島市内から100キロ以上離れたイベントに出席した。青ではなく、赤く染まった会場には思わず「ドジャースに所属しているのを忘れてしまうな」と苦笑いを浮かべた。

 米国2年目へ、日本で始動する。古巣広島の後輩大瀬良や戸田らとともに、沖縄で自主トレを行うことを決めた。「日程はまだ詰めていないが、出来るだけ長く日本にいたい。米国よりもこっちでやった方が練習相手もいるし、後輩のプラスになる」。一昨年オフに結成した「チームマエケン」が復活。自分の調整だけでなく、米大リーグでの経験を後輩たちに還元するつもりだ。

 来春開催されるWBCには「まだまだ。何も言えない」と明言を避けた。前回の13年大会でベストナインを受賞し、今回も小久保監督が参加を望む立場の右腕だが、少なくともオフのスタイルはこれまでと変わらず過ごすつもり。大リーグ2年目の成功の青写真を描き、また広島でスタートを切る。【前原淳】

 ◆前田のへたうまTシャツ 15年4月9日の巨人戦で当時広島の前田がシーズン初勝利を挙げると、お立ち台でポケットから自身を描いた直筆イラスト入りTシャツを取り出し「マツダスタジアムでヒーローになったら、毎回プレゼントします!」と宣言し、恒例行事となった。チームメートの似顔絵なども度々登場し、不気味ながら味のあるタッチにファンから「前田画伯」と呼ばれた。

 ◆イチローのキャンプインTシャツ ヤンキース時代の13年から個性的なTシャツを着用してのキャンプインが恒例となり、「カツサンドないの?」の文字とイラスト入りTシャツが大きな話題に。昨年はソフトバンク城所がモチーフとなった「キドコロ待機中」Tシャツなどが注目された。今年は親交のあるダウンタウン浜田雅功がデザインしたイチローのイラストに「人生は42歳から始まるんやて」というメッセージ入りシャツなど、20枚ほどのデザインを披露した。