MLBコミッショナーのロブ・マンフレッド氏は9日、飛びやすいボールに変更がなされているという投手からの指摘に対し、MLBは何も行っていないとコメントした。

メジャーでは今季前半戦が終了した段階で1345試合が行われているが、本塁打はすでに3691本を数えており、このままのペースでいくと年間6668本のホームランが生まれる計算となる。この数字は昨年の5558本を上回る19%増となり、6105本で最多となった2017年との比較では9%増となる見込みだ。

このような状況に、アストロズのジャスティン・バーランダーをはじめ、複数の投手がボールが故意に変更されたのではないかと訴えている。選手会のトニー・クラーク専務理事は「ボールが突然変わった。理由は分からない」と語り、ホワイトソックスのルーカス・ジオリト投手は「ボールの感触が少し変わったと言える」とコメント。アストロズのゲリット・コール投手も、ボールが「よりタイトに、スムーズに、コンパクトに」なったとし、「最近投げた試合で、これじゃないという感触を得た」と述べている。

こうしたなか、マンフレッド氏は全米野球記者協会に対し、「MLBは何も行っておらず、ボールの変更についていかなる指示も出していない」とコメント。「操作が行われたというのは、大きな陰謀論だ」とも述べ、ホームランの数を増やすためにボールが変更されたという指摘を否定した。(AP)