ヤンキースは5日、ポスティングシステム(入札制度)で独占交渉権を獲得した西武の中島裕之内野手(29)との交渉が合意に達しなかったと発表した。中島は西武残留となり、今季中に海外フリーエージェント(FA)の取得条件を満たす見込み。

 ヤンキースのキャッシュマン・ゼネラルマネジャー(GM)は中島を控えと位置付けていることを公言。米メディアはヤンキースが好条件を提示しないと報じていた。キャッシュマンGMは「残念ながらヒロユキと契約合意できなかった。来るべきシーズンでの健闘を祈る」との談話を発表した。

 1998年に創設された同制度で交渉権を得た球団との契約がまとまらなかったのは、2010年の岩隈久志投手とアスレチックスのケースに続き2度目。

 日本代表として08年の北京五輪、09年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場した中島は昨季、打率2割9分7厘、16本塁打、100打点でベストナインに選ばれた。