<タイガース3-4ヤンキース>◇9日(日本時間10日)◇コメリカパーク

 ヤンキース黒田博樹投手(37)が7回途中の1点リードを許した展開で降板したが、味方打線が逆転に成功し、勝敗はつかなかった。雨のために試合開始が29分遅れる悪条件だったが、4回終了までは二塁を踏ませない力投を見せた。失点したのは5回。先頭ペラルタに中越二塁打を浴びると、続くアビラに同点2ランを右翼席にたたき込まれた。その後、順調に2死を奪うが、不運が訪れたのが2死一塁の場面だった。ダークスが左翼線へ飛ばした打球は、左翼線上でバウンドしてファウルゾーンへと転がった。この打球に対して、三塁塁審はファウルのゼスチャーをしてからフェアのジェスチャーへと翻意。一瞬気を緩めた左翼手イバネスが、再び打球を追いかけたが、その間に逆転されてしまった。三塁塁審の行為に激しく抗議したジラルディ監督は退場処分となった。

 黒田は、その後もなんとか試合を作ったが、7回途中で102球で降板した。6回1/3を投げて10安打5奪三振無四球で3失点(自責3)。防御率は3・24。

 黒田は「(三塁塁審の翻意は)今まで野球をやってきた中でもありえないプレー。(監督退場に)自分でも気持ちを抑えるのが難しかった。なんとかチームが勝てたのでよかったです」と話した。