<レッドソックス2-3マリナーズ>◇4日(日本時間5日)◇フェンウェイパーク

 5打数1安打だったマリナーズ・イチロー外野手(35)は、チームの勝利にも素直に喜べなかった。味方が1点を勝ち越した後の5打席目。9回2死満塁で2ボールからの3球目、斎藤の高め直球を一塁ベンチ前に打ち上げてしまった。「勝てばいい、ということではないですからね。それとは別のもの(感情)がありますから」。淡々とした口調だったが、ロッカー前で考え込む時間はいつも以上に長かった。

 フォーシームで浮き上がるように伸びのある斎藤の高め直球は、打者にとってポップフライを打ち上げてしまいがちな球。それでもア・リーグ首位打者をひた走るイチローほどの打者が簡単に術中にはまってしまっては、納得がいかないのも無理はなかった。マ軍がフェンウェイパークでの3連戦に勝ち越したのは01年8月以来。また、これで5月4日以来の貯金4となったが、イチローは「(自分の)結果が出なかったら悔しいですよ」。試合後のロッカー室に乾いた声が響いた。