8年ぶりの日本球界復帰が決定的になっている前ロッキーズ傘下3A松井稼頭央内野手(35)の移籍先が3球団に絞られたことが22日、分かった。この日、松井が複数球団から年俸などの条件提示を受けていると明かした。関係者によると、交渉が大詰めの段階に入っている楽天のほかは、二塁手が補強ポイントの巨人とオリックスとみられる。

 松井はこの日、都内のグラウンドで自主トレを行い、約3時間汗を流した。練習後、松井は球団名やオファーのあった球団数については「ご想像にお任せします」と明言を避けたが、「オファーのあった球団の中から選ぶ?」と聞かれ「もちろんです。なるべく早く、今週中にも方向性を出していければ」と、西武でプレーした03年以来、8年ぶりの日本復帰を約束した。

 現時点では3球団の中でも、星野監督の就任で補強に力を入れている楽天が有力。だが、二塁エドガーとの再契約を見送った巨人が対抗馬として浮上してきた。楽天なら遊撃、巨人なら二塁が定位置となりそうだが、松井は「自分は二塁、遊撃どっちもできる。遊撃という話になれば、今から遊撃としての体作り、足の運びを自主トレでしっかりやりたい。そういう意味でも結論を早く出したい」と、チームの方針に沿う準備を進める意向だ。

 来季の所属先を検討する上で、本拠地やリーグを気にするかと聞かれると「米国に比べれば日本は近いですから。リーグも、向こうではDHのないナ・リーグ、ある意味、セ・リーグでやっていたわけですから。あまり関係ないです」。仙台と東京、パとセの違いはそれほど問題ではないと説明した。