【巨人久保康生コーチ×戸郷翔征】寄り添い対話「全部反対いってみよう」信頼と導き

巨人戸郷翔征投手(26)が5月19日ヤクルト戦(ヨークいわきスタジアム)で今季初勝利をつかみました。春季キャンプ中にフォーム修正を決断も、オープン戦で結果を残せずに開幕ローテーション落ち。2軍でシーズンインする中で、新ためて投球技術を見つめ直す日々を送りました。寄り添ったのは久保康生巡回投手コーチ(68)。「魔改造」と呼ばれる指導力で、菅野智之投手、田中将大投手の復活を助けた名伯楽です。どんな対話で、エースを導いたのか。初勝利を挙げた翌20日、ジャイアンツ球場で時間をもらいました。足をダンスさせる? 一見すると手から始動している新フォームの解説から話は始まり…。

プロ野球

★久保コーチが語った主な内容

  • 「足がダンスするように」フォーム修正の真相
  • 「10回やって10回できる練習」シンプル化の哲学
  • 26歳の壁と「真逆」の指導法 名伯楽が語るターニングポイント

◆久保康生(くぼ・やすお)1958年(昭33)4月8日生まれ、福岡県出身。柳川商から76年ドラフト1位で近鉄入団。88年途中に、中谷忠己外野手との交換トレードで阪神に移籍。96年途中に金銭トレードで近鉄に戻り、97年に引退。通算550試合に登板し、71勝62敗30セーブ、防御率4・32。現役時代は178センチ、83キロ。右投げ右打ち。阪神では05〜11年に1軍、13〜17年に2軍で投手コーチ。近鉄、ソフトバンクでもコーチを務めた。21年から2年間、奈良県の社会人野球チーム「大和高田クラブ」アドバイザー。22年オフ、巨人の巡回投手コーチに就任した。


◆戸郷翔征(とごう・しょうせい)2000年(平12)4月4日、宮崎県都城市生まれ。聖心ウルスラ学園2年夏に甲子園出場。18年ドラフト6位で巨人入団。19年9月21日DeNA戦でプロ初登板。22年から3年連続2桁勝利。22年、24年、最多奪三振。23年WBCで日本代表に選出され優勝に貢献。24年5月24日阪神戦でノーヒットノーラン。昨季まで143試合、63勝44敗、防御率2・92。187センチ、85キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸2億4000万円。

ウイニングボールを手に笑顔でガッツポーズする戸郷翔征=5月19日

ウイニングボールを手に笑顔でガッツポーズする戸郷翔征=5月19日

「怖くて寝れなかったから寝てました」初勝利に寄り添った視線

―戸郷選手が今季初勝利を挙げました

よかったですね。

―どんなふうにご覧になって

いや、もう怖くて寝れなかったから寝てました(笑顔)。以上!

―でも実際は…

見てるよ(笑い)

―本人も自分で手応えがあったと。真っすぐも良かったし、フォークがすごくよかったと

そうですか。よかったです。よかったです。勝てばね官軍って言われるように、いろんなものが打ち消されていけるようになっていったらいいなとは思ってますけどね。

雑音というか、周りからのね。平静を装ってるけど、なかなかそのあたりと、自分が対峙してるのも難しいなとは見えてましたけどね。

―昨日も間近で見ていて、投げてる試合の中でも、だんだん迷わず投げてるなと

非常にこう、途中から潤滑油というか、非常に回ってきたというか。自分の頭の中でページめくるような、「こうだったよな」「こうもあるよな」「こうだよね」というのが、だんだん見えてきたというのはありましたね。

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2008年入社後にスポーツ部(野球以外を担当します)に配属されて17年。25年4月に初の異動で野球部へ配属となりました。競技経験はありませんが、現在は息子が通う少年野球チームで“球拾い”コーチとして奮闘中。記者としても、様々な話題を拾います。ツイッターは@KengoAbe_nikkan。二児の父です。クラフトビール好きです。