【フォートマイヤーズ(米フロリダ州)3日(日本時間4日)=四竈衛】右肘の腱(けん)移植手術からの復活を目指すレッドソックス松坂大輔投手(31)が、当地の球団施設で手術後初めて、4カ月ぶりにキャッチボールを再開した。「最初の1球はどう投げていいか分からなかった」と言いつつ笑みを浮かべ、契約最終年となる来季中の実戦復帰に向けた第1歩を踏みだした。
ボールを握った瞬間、松坂の顔から自然と笑みがこぼれた。これまで投球動作のリハビリメニューはあったものの、実際に投げるのは6月4日以来。「どこでボールを離していいのか。投げる瞬間は、緊張感と痛かったらどうしようという不安がありました。ただ、まったく痛くなかったですし、うれしかったです」。最初は9メートルの距離から20球。その後、15メートルまで伸ばして19球。1球ずつ、いとおしそうに、丁寧に腕を振った。
つらく苦しいはずのリハビリにも、前向きに取り組んできた。手術箇所の治療だけでなく、肉体改造にも着手した。「体を鍛える。それしかできることがないので徹底してやる。投げるための土台作りです」。術後は、午前と午後の2部練習で体の各部位を徹底的にいじめた。その成果で、胸板が厚くなり、尻の筋肉が盛り上がるなど、たくましさは一段とアップした。
もっとも、依然として復帰への道は長い。今後は1日置きにキャッチボールをする予定だが、一足飛びに進めるわけにもいかない。「もっと投げたいという気持ち、強度を抑えないといけない。ここまで焦ることなくじっくりやってきたので、そのペースを崩さないようにしたいですね」。
11月中旬までは同地でリハビリを継続し、来年も早い時期から再開する予定。「待ってくれている方々は(リハビリではなく)僕がマウンドで投げる姿を見たいんだと思います。目指すところはそこ」。実戦復帰までは6月10日の手術から1年以上かかる見通し。区切りのステップを踏んでも、先を見据える松坂の表情は引き締まっていた。



