【サプライズ(米アリゾナ州)5日(日本時間6日)=高山通史】レンジャーズ・ダルビッシュ有投手(25)の公式戦デビューが全米生中継される可能性が高まった。オープン戦初登板の7日(同8日)パドレス戦(ピオリア)に続き、2戦目が13日(同14日)インディアンス戦(グッドイヤー)で先発することが発表された。調整プランから、本拠地テキサスでの開幕3戦目の4月8日(同4月9日)のホワイトソックス戦で初先発が有力。同戦は米スポーツ専門局ESPNが全米中継するだけに、実現すれば勇姿が披露されることになる。

 ダルビッシュがメジャー公式戦初登板で、全米中の熱視線を浴びることになりそうだ。この日、マダックス投手コーチがオープン戦の登板予定2試合を公表した。パドレス戦に続く2戦目は登板間隔が中5日でインディアンス戦に決まった。開幕からのローテーションを想定した日程で、逆算すると開幕カード3試合目、4月8日に福留が所属するホ軍戦が初舞台になる可能性が高くなった。

 球団が特別な一戦をお膳立てしそうだ。同戦は4月にESPNが中継するレ軍の2試合のうちの1試合。今季の大リーグを盛り上げる新顔だけに、ダルビッシュ登板ならば米国内の注目度は高い。オープン戦は当面は中5日で先発し、21日の唯一のオフ以降は、ほぼ確定させた先発スタッフで中4日で調整していくのが濃厚だ。

 その登板間隔を守っていけば、シーズン本番へ向けた最終実戦が4月3日、メキシカンリーグのメキシコシティ・レッドデビルズ戦。アーリントンで初めて本拠地の感触を確かめながら試運転する絶好の機会にもなる。アクシデントさえなければ中4日で、ホ軍戦で節目を迎える流れになりそうだ。

 ダルビッシュはこの日、キャンプイン後のブルペン投球で、初めてワインドアップではなく、セットポジションで43球。日本ハム時代に主に使用してきたフォームへ戻した。試行錯誤しているようだが、マダックス投手コーチは「彼にはやりたかった理由がある。日本時代はほとんどセットで投げていたからね」と尊重し、信頼を寄せている。挑戦の第1歩にふさわしい、鮮烈なステージへ向けて順調に歩を進めている。

 ◆ダルビッシュの開幕対戦予想

 デビュー予定の4月8日ホワイトソックス戦は日曜日開催。フルカード15試合のうち、この試合だけナイターで行われる。プライムタイム中継により全米中の注目を集めるのは確実で、高い視聴率を期待できそう。また4月の対戦予想では、3戦目以降からフィルダー(タイガース)、強打線のヤンキース、2年連続の本塁打王に輝くバティスタ(ブルージェイズ)と難敵が続く。レベル的には見劣りする最初の2戦で好投し、勢いをつけたい。ナイター登板が続くため調整はやりやすいか。