<ホワイトソックス2-3オリオールズ>◇17日(日本時間18日)◇USセルラーフィールド

 オリオールズのチェン・ウェイン投手(26)がメジャー初勝利を飾った。6回に1点差まで追いつかれ、なおも1死一、三塁という苦しい状況で降板。救援陣の踏ん張りで手に入れた勝利に「ブルペンにありがとうと言いたい」と笑顔がはじけた。

 味方打線が3点を先制した直後の6回。「日本の時と同じ悪い癖が出た」とピンチを招いた。1死二、三塁からピアジンスキーに右翼線二塁打を浴びて2失点。頭に浮かんだのが中日時代にバッテリーを組んだ谷繁の言葉だった。「谷繁さんに、味方が得点した直後の回は大切にするようにって、言われたことを思い出しました」。高校時代からの夢だったメジャーで初勝利を収めたが「これから悪い癖を直していきたいです」と、今後の課題を口にした。

 この日は台湾メディアが10人以上集まり、台湾語、日本語、通訳を介した英語の3カ国語で対応。敵地ながらスタンドから愛妻が見届けた白星に「1歩踏み出すことができた。これから勝利を積み重ねていきたい」と喜び、手渡されたウイニングボールを握りしめた。(シカゴ=佐藤直子通信員)