<レンジャーズ2-0ヤンキース>◇24日(日本時間25日)◇レンジャーズボールパーク
名門ヤンキースが、ダルビッシュ有投手(25)に脱帽した。メジャー屈指の強打線が、交代した9回1死まで10三振を食らった。最速97マイル(約156キロ)の速球と多彩な変化球に的を絞れず、今季2試合目の完封負けを喫した。ジーターをはじめ、主力打者もダルビッシュの資質の高さを素直に認めるほどの完敗だった。
敗戦後、ヤンキースのロッカールームは、静まり返っていた。3回表1死満塁の好機に併殺に倒れたロドリゲスは、日米報道陣の前に姿を現すことなくクラブハウスを後にした。シャワーを浴び、足早に帰りのバスへ向かう選手が多い中、最後にジーターが、口を開いた。「誰であっても初対戦はチャレンジ。ただ、彼はすべてを兼ね備えていたし、試合を通して常に有利なカウントにしていたからね」。メジャー1年目のダルビッシュの前に沈黙した事実を、しっかりと受け止めるしかなかった。
初対戦を前に、入念な情報分析は終えていた。というのも、昨オフ、レ軍の5170万ドルには遠く及ばなかったものの、ヤ軍もダルビッシュに1500万ドルで入札したとされている。能力の高さは十分に把握し、デビュー戦をはじめ過去3戦の投球内容は事前にチェック。その結果、制球難を攻略のポイントに挙げていた。待球策を指示していたジラルディ監督は「投げるたびに良くなってきているのは分かっていた。ただ、彼はいろんな準備をしてきただろうし、リラックスして投げていたね」と評し、快調なテンポと多彩な組み立てに打つ手もなかった。
4打数無安打のテシェイラにしても「ベースの上に来ても、それが両サイドに動いてきた。素晴らしいコンビネーション」と絶賛の言葉を並べるばかり。2三振のスウィシャーも「毎打席で投球を変えてきた。すべてが上級だったね」と苦笑交じりに振り返るしかなかった。その一方で、賛辞だけでは終わらなかった。レ軍との次回対戦は8月13日からの4連戦。再戦に向けては「次回への準備はできたよ」(スウィシャー)。盟主ヤ軍を本気にさせるほど、ダルビッシュの印象は強烈だった。【四竈衛、高山通史】



