<レンジャーズ4-1アスレチックス>◇16日(日本時間17日)◇レンジャーズボールパーク

 レンジャーズのダルビッシュ有投手(25)が、打者の目線を意識した投球で両リーグ最多に並ぶ6勝目を挙げた。投球フォームや配球パターンを巧みに変えながらアスレチックス打線をかく乱。7回2/3を4安打1失点、7三振2四球で、チームの連敗を2で止めた。今季8度目の登板で「しっかりと考えて変化していく」投球を披露し、同じア・リーグ西地区2位のライバルを危なげなく退けた。

 ダルビッシュが緻密な頭脳勝負に出た。研究してきたであろうアスレチックス打線の目をくらますために選んだのは、投球フォームを変えることだった。「ビデオとイメージも違うし(打者にとって)違う視点から投げたい」。普段の力感あふれるフォームから、見た目にも力を抜いて軽い投げ方に変更。予想と違うフォームに相手が戸惑ったと感じたのか、「今日の満足した部分は?」と聞かれると「力を抜いて(投げられたこと)」と答えた。

 攻め方を変えたのも、功を奏した。決め球となる緩急ある2種類のカーブに加え、「すごく効果的に使えた」というチェンジアップを多投した。これまで追い込んでからの変化球勝負が多かったが、最速96マイル(約154キロ)を計測した速球も織り込んで空振りを奪った。「普段だったらカーブを使うところ(カウント)でチェンジアップを使ったり。そういう変化ですよね」と打者を出し抜くような配球。3回と6回に空振り三振に倒れたア軍の3番レディックは「今日は完全にやられたよ」とお手上げ状態だった。

 今季8度目の登板で、打者心理の裏をかく余裕が生まれた背景に、体の状態がすこぶるいいことがある。「開幕から体が思うように動かなかった部分が、ちょっとずつほぐれてきている」ことで、まだ開けていなかった打者攻略の引き出しを開けるようになった。これまで5勝1敗と結果を残してきたが、飽き足らずに勝負のレベルを1段引き上げたと言っていい。「違った攻め方というよりは、別の攻め方を途中からできていた」と振り返った。

 ロイヤルズに2連敗したチームに勝利をもたらして日米通算99勝目。次回登板は21日のマリナーズ戦。2度目の対戦となるイチローとのハイレベルな攻防が期待できそうだ。【佐藤直子通信員】