最下位オリックスが球団では今世紀最速となる15試合目で借金10に到達した。9回から登板した佐藤達也投手(28)が2死満塁で楽天銀次にサヨナラ打を浴びた。1分けをはさみ今季3度目の4連敗。他球団との対戦をちょうどひと回り終えたところで、リーグの借金をすべて背負い込む状況となった。

 「負けがここまで続くと苦しいね」。森脇浩司監督(54)は長いコーチミーティングを終えると厳しい顔で言った。1961年は開幕10連敗。51年は14試合目で借金10。今回は球団史上3番目の速さで借金が膨らんだ。開幕5カード連続の負け越しは59年以来56年ぶりと屈辱的な数字が並ぶ。

 3度目先発のドラフト1位左腕、山崎福也投手(22=明大)が5回途中3失点KOと踏ん張れなかった。プロ初勝利の権利まであと1死で無念の降板。1回に3四球など、制球を乱しての計5四球を「あまり気にしていなかった」と振り返ったが、試合の流れを呼び込めなかった。2軍降格が濃厚となった。

 12敗のうち8敗が逆転負け。リードしても逃げ切れない。平野佳、比嘉ら救援陣に故障者続出とはいえ、勝ち方を忘れたような現状だ。森脇監督は「勝負事なのでおびえないようにすることが大事。チームとして立ち向かっていく」と自らに言い聞かせるように話した。【大池和幸】