助っ人コンビもそろい踏みだ。日本ハムのジェレミー・ハーミッダ外野手(31)、ブランドン・レアード内野手(28)が、西武4回戦(西武プリンスドーム)の6回、連続適時打を放った。大谷、中田の連続本塁打で主導権を奪った後、リードを2点から4点に広げる貴重な追加点。頼れる新戦力が、「平成のON」に負けじと、存在感を見せた。

 オレたちもベリー・ハッピーだ。ド派手な競演をした「平成のON」に負けない、もう1つの絆も快勝に効いた。「竜太郎」ことハーミッダに、「金太郎」ことレアードの助っ人コンビも超ご機嫌だ。アーチとまではいかないが、それぞれ適時打を2本&1本で計3本、値千金の快音を重ねた。お調子者のレアードは、中田に負けないドヤ顔だ。「ハーミッダが打ったことより、自分が打ったことがうれしい」。個人主義の国、米国人らしく自画自賛でご満悦だ。

 いぶし銀の12戦ぶりアベック打点を重ねた。2点リードの6回。1死一、三塁から、大スランプ中の「竜太郎」が先陣を切る。真ん中低め変化球を右前へ。5試合19打席ぶり安打で、貴重な追加点を生んだ。不振中は感情をあらわにする場面も多々あったが、ちゃっかりド忘れを決め込んだ。「イライラ、カッとするのは一瞬だけさ。アウトになるのが嫌いなだけだ」。球場からバスまでの帰路で、女性アルバイトが手にしたパスタを見ると「ベリー・ナイス!」とアメリカン・ジョーク。7回にも適時を放ち、精神が安定した。

 ハイテンションが売りの「金太郎」も6回、連続適時打。栗山監督と、試合前に掛け合い。「スリー・ヒット!」と互いに誓い、鼓舞し合った。価値は十分だがこの日は、この1安打のみ。満開スマイルで居直り「別に約束はしていない。ただ、もうすぐ3安打をお見せできる」と不敵に爆発を宣言した。信念は超プラス思考。「毎試合、4安打、打とうと思ってやっている。ダメなら3本、そして2本と…」と下方修正を繰り返し、気持ちを切り替え、局面と向き合う。タイプが違う「竜太郎」と「金太郎」も、今季の強み。痛快コンビに乗せられ再度、ペナント奪取へとアクセルを踏む。【高山通史】