新大砲斬りから負の連鎖を断ち切る! 阪神藤浪晋太郎投手(21)が今日2日、自身1カ月ぶりの白星をかけて巨人戦(東京ドーム)に先発する。G打線は阿部、坂本らを欠く一方、新助っ人フランシスコがクリーンアップで出場予定。メジャー通算48発の左の大砲を、冷静に仕留めにかかる。

 「外国人選手なので、手伸びゾーンに注意して投げないといけない。そういうところに投げると長打になってしまう。ランナーがたまってからの1発とかに気をつけたい」

 両腕を伸ばして力強くミートできるポイントは避ける狙い。当然、カギは「いかに内角を使えるか」になる。前回4月25日広島戦ではバントの構えをした9番打者黒田に対し、2球連続で内角にすっぽ抜けて激高された。あわや乱闘の騒ぎを誘発する形になったが、それはもう過去の話。「だからと言って内角を使わない投手はいない。使っていきたい」と語気を強めた。

 25日広島戦は5回6失点で2敗目。以降の調整期間では遠投などから、横振りになりがちだった腕を縦振りに修正した。前日4月30日にはブルペン入りし、「感覚的には良かったと思います」。中西投手コーチも「ブルペンでは良かったよ」と太鼓判を押す。いよいよ藤浪晋太郎の100%が見られるかもしれない。

 シーズン初戦の3月29日中日戦に勝った後、白星から4試合遠ざかる。シーズンに限れば巨人戦はプロ初対戦だった13年8月4日(東京ドーム)での白星を最後に4連敗中だ。さらに敵地で自身6連敗中。そんな負のデータを吹き飛ばすタイミングが来た。チームは今季初の4連勝中と上昇ムード。「いい流れに乗っていけるようにしたい」。快投で5連勝へ、借金完済へと導く。

【佐井陽介】