右肩筋疲労で離脱中のソフトバンク松坂大輔投手(34)が12日、西戸崎合宿所で離脱後3度目のブルペン投球を行った。離脱後初めて捕手を座らせて49球。6日ぶりのブルペンは全力ではなく、バランス、フォームを確認しながら細川を相手にテンポよく投げた。

 「感覚はよかったと思います。とにかく早くゲームに投げたいので。その準備は順調にできていると思います」

 36球を投じると細川から「1回ポコッて上がったらどう?」とフォームのアドバイスを受けた。松坂は「スムーズになった気がする」。西武時代の女房と意見交換しながら投げた。よかった感覚を忘れないためか、その後は捕手を立たせて約20分投球。1度ロッカールームに戻って着替え、さらに約30分キャッチボールを行った。ブルペン前のキャッチボール15分、ブルペン入り後の立ち投げ13球を合わせると200球を超える投げ込みとなった。

 早期復帰に向けて明らかにスイッチが入った。細川は「3軍でも2軍でも投げられたらどこでもいいと。米国行って感覚が変わったんじゃないか」と話す。対打者への感覚さえつかめれば大丈夫と説明する。実戦復帰までは、球数を増やし、回数を重ねる必要もある。工藤監督は「本人の感覚もあるから任せている」と慎重だが、このまま投げ続けられれば、実戦復帰も早まりそうだ。【石橋隆雄】

 ◆松坂の経過 開幕2カード目、3月31日オリックス戦の先発を任されていた。3月17日ロッテ戦で3度目のオープン戦登板。6回3失点と試合を作ったが、この日からインフルエンザB型を発症。3月29日にブルペンで41球を投げたが、その後右肩筋疲労のためノースロー調整。西戸崎合宿所などで調整を続けた。5月5日に37日ぶりにブルペン入り。捕手を立たせて42球、翌6日にも46球を投じた。