ノーモア孤軍奮闘! 本塁打&打点のチーム2冠を誇る阪神福留孝介外野手(38)がリーグ戦再開となる今日20日ヤクルト戦での爆発を誓った。先発するメッセンジャーが今季登板した11試合は、1試合平均2・36点。登板試合で打率3割の福留が援護射撃を約束した。一足早い再開で首位巨人、2位DeNAともに敗れて首位まで1・5ゲーム差。くっきり背中がみえ逆襲ムードは高まる。

 福留がすらすらと言葉を並べた。その姿が、万全のコンディションを物語っていた。19日、室内練習場での全体練習を終え、クラブハウスの入り口で立ち止まった。メンテナンスに重点を置いて過ごした3日間。不調の打撃陣を支える男は、また元気になってリーグ戦再開に向かう。

 「体調を整えることを優先的に考えてきて、頭も体もリフレッシュできた。この期間、個々にいろいろ思いながらやってきたと思う。明日からそれをグラウンドで出したいね」

 一致団結してよーいドン。後攻の甲子園では、メッセンジャーが最初にマウンドへ上がる。24回連続無失点継続中の大黒柱なら、流れを持ってきてくれるだろう。そうなれば勝利への近道は打撃陣の奮起に限る。ところが…。今年の阪神はメッセンジャー登板試合で打てない。該当日のチーム打率は2割1分1厘。福留もその責任を痛感する。

 「もちろんメッセに勝ちがつくというのが大前提。でも、ここ何試合かは野手として手助けできていない。野手全員がそういう(勝ちをつける)つもりでやれたらと思う」

 メッセンジャーを何度も助けた福留だからこそ、説得力がある。今季は登板11試合で40打数12安打1本塁打7打点。打率3割の相性の良さを「そういうのはあるかもしれない。彼が投げればリズムが良くなる」と自分でも実感する。昨年4月29日広島戦では、福留のソロ1本でメッセンジャーが完封勝利を挙げたこともあった。ここまでチーム最多33打点を挙げる男のバットは勝敗のカギを握る。

 「ここ2年と比べたら、疲れも気持ちのいい疲れ。その疲れを続けられるようにしていけたらいい」

 昨年のリーグ戦再開時は、不調による2軍調整から1軍復帰したタイミングだった。当時の打率は1割8分8厘。どん底を経験したからこそ、今年の福留は力強い。メッセの援護射撃も期待大。投打がかみ合った快勝から、逆襲の第1歩を踏み出す。