ドメゴメ砲で首位固め! 首位阪神は今日30日から神宮でのヤクルト3連戦に臨む。2試合連続で2者連続アーチを記録する福留孝介外野手(38)マウロ・ゴメス内野手(30)の3、4番コンビが、今日も再現すれば80年の球団史で初めての偉業。二度あることは三度ある-。7連勝へ、歴史的なアーチ競演を期待しましょう!

 神宮の夜空に歴史的なアーチが立て続けにかかるかもしれない。2試合連続で2者連続弾を記録した福留、ゴメスの新3、4番コンビには、80年の歴史でもなかった球団史上初の偉業がかかっている。87年真弓、バースも果たせなかった、3試合連続の2者連続弾。オレたちなら、二度あることは三度ある-。ゴメスは、分厚い胸板をたたいて自信を見せた。

 「今が一番かは分からないけれども、ボールもよく見られている。室内でもスイングを続けているからね」

 チームは1分けを挟み6連勝。交流戦最後の日本ハム戦から3番に福留が入る新クリーンアップでチームは上昇気流に乗った。この間、福留は打率4割5分2厘、4本塁打、5打点と打ちまくり、相乗効果を生むように4番ゴメスも同3割3分3厘、3本塁打、打点は9を量産した。低空飛行していた打線は上向き、首位に浮上。猛虎打線の中心にいるのが「ドメゴメ砲」だ。ゴメスは相方の働きを頼もしげに言う。

 「こういう風に福留さんが打ってくれるのはチームにとっても大きいし、走者も出るということ。でも自分はランナーをかえす仕事をするだけだよ。打ってくれることはありがたいことだね」

 開幕からしばらく打撃不振だったが完全に復調したG砲。何より開幕から変わったのは打撃の調子だけではない。あごひげだ。ここ1カ月ほど手入れをせず伸ばし続け、今では顎のラインが全て覆われるほどに。昨年も5月中旬から験担ぎでひげを伸ばし、結果を残し続けた。今季も? 「何でもないよ。(験担ぎとは)関係ないよ」とかわしたが、ひげの成長と共に調子もグングン上昇している。

 3戦連発となれば、個人でも福留は06年9月8日からの広島3連戦(広島)以来。ゴメスは2戦止まりだが、3番の快音につられて続けざまの1発に期待は高まる。

 今日から始まるヤクルト、DeNAのビジター6連戦。和田監督は口元を引き締めた。「勝ち越しとか何とかじゃなく、1戦1戦やっていく」。今日がペナントレースの71試合目。折り返しに差しかかる今週、一気に首位独走の足がかりをつくりたい。ドメゴメのバットがその号砲になる。【梶本長之】

 ▼阪神福留とゴメスは27、28日DeNA戦(甲子園)で2試合続けて2者連続本塁打を放った。阪神の球団史上、3試合連続して同じ2人が連続アーチをかけたことはまだない。87年6月16、17日中日戦(ナゴヤ)で3番真弓、4番バースが2試合連続で連発したが、18日(相手、球場同じ)は真弓が1二塁打、バースは1二塁打1単打で、どちらもホームランは出なかった。