先発阪神岩田稔投手(31)が踏ん張れなかった。5回2/3を投げて、7安打3失点。手中にしていたはずの勝利投手の権利を手放してしまった。

 「ボールに関しては特にいつも通りだったと思う」

 そう語るようにこの日も持ち味の低めに集める投球。2点リードの4回に、ヤクルト4番畠山にソロ本塁打を浴びるも、5回まで1失点投球。テンポ良く投げていたが、悪夢は6回に訪れた。

 先頭の山田に中前に運ばれると、1死二塁から川端に四球、2死一、二塁からデニングに死球を与え2死満塁にし、迎えるは大引。1ストライクからの2球目、際どい球をボールと判定されると、5球目の外角直球を右翼線へ運ばれ逆転を許した。

 試合後、岩田は「最近ちょっと自分の投球が出来ていなくて悔しい」とうつむいた。今季ここまで3度チームの連敗を止めた左腕がまさかの投球になった。