楽天が本拠地コボスタ宮城の天然芝への変更を断念したことが13日、明らかになった。来季から最新式の人工芝に張り替えることとなり、5種類程度の中から選定を進めている。

 断念の理由はファンサービスだった。立花陽三球団社長(44)は「雨天中止のリスクを減らす。またイベントなど多様な利用を優先した」と説明した。仙台では試合開催が微妙な小雨などが多いと判断。雨に強い人工芝の採用で試合中止を減らし、観客に喜んでもらうという決断をした。また天然芝に移行すると、イベント使用での貸し出しも困難になるという面もある。

 今季から「グリーンフィールド」と呼ばれる天然芝施設を建設。寒冷地での生育に関してデータ収集し、問題なしという結論だった。そのため「今後、天然芝の耐久性などが飛躍的に向上すれば将来的な移行もある」と含みも持たせた。