福岡6大学の九共大が8-1で九産大を下し、2季連続41度目の優勝に王手をかけた。1番望月涼太内野手(3年=東大阪大柏原)が2安打3打点の活躍。勝ち点4同士の直接対決に先勝した。

 神宮行きの切符をつかむための大事な初戦で試合を決めたのは九共大・望月だった。3回2死二塁から同点となる左前適時打を放つと、1点リードで迎えた6回2死満塁のチャンスでも中前2点適時打。勝負強い打撃で、首位対決の初戦を制した。

 「九産大は投手が多いが、この1週間、ずっと全員の投手の映像を見てイメージしていた。去年も(春は)負けているので、悔しさを晴らしたかった」

 東大阪大柏原時代には1年夏に藤浪擁する大阪桐蔭を決勝で下し甲子園出場。大学でも全国の舞台に立つことを目標に九共大を選んだ。だが、入学以来、春秋ともにここまで神宮出場はなし。「九共大なら神宮に行けると言われて来たけど1度も行けてない。神宮に行きたいんです」と全日本大学選手権出場を切望した。

 九共大の同選手権出場は、大瀬良(現広島)を擁して4強入りした12年が最後。上原忠監督(48)は「明日は(九産大エースの)高良くんがくると思うので、これでやっとタイかな」と気を引き締めながらも「このチームは誰も神宮を知らないので、何とかしていい舞台を見せてやりたい」と、4年ぶりの春Vを誓った。【福岡吉央】