稲村亜美、平沢斬り! ロッテのファン感謝デー「スーパーマリンフェスタ2016」が23日、QVCマリンで行われ、神スイングで知られるタレントの稲村亜美(20)も登場。平沢大河内野手(18)との“真剣勝負”に挑んだ。自己最速を2キロ更新する105キロを記録。最後は平沢の背中の後ろを通す真っすぐで空振り三振に仕留め、ファンを沸かせた。敗れた平沢はウインターリーグ参加のため、台湾へ向かった。

 初球から場内の視線をくぎ付けにした。平沢との1打席限定真剣勝負。稲村の「神スイング&神ピッチング」の異名はだてじゃなかった。捕手田村のサインにうなずき、大きく振りかぶる。右腕をしならせ、内角低めに103キロだ。いきなりの自己最速タイ。ドラ1ルーキーに手を出させなかった? 2万4000人をどよめかせた。2球目はアウトローへビシッ。簡単に追い込むと、3球目は内角102キロ。平沢は右翼線へのファウルでしのぐしかなかった。

 ここまでは稲村の圧倒だったが「めちゃくちゃ緊張しました」と力みが出た。3球連続抜け球で、フルカウント。7球目は自己最速を更新する105キロ! だが、思い切り引っかけボール。まさかの四球という幕切れ…、にはならない。

 「ファウル!」

 球審を務めた江村の声が響いた。神スイングならぬ、神判定で勝負続行。8球目のボール球も同じく神判定でファウル。勝負の9球目。100キロは平沢の背中の後ろを通ったが、思わず手が出たか、空振り三振! 稲村に軍配が上がった。「平沢選手、優しいですね」と相手をたたえたが、勝ちは勝ち。ただ、悔しさも残る。「105キロとはいえ、大暴投。納得はいってません。来年の開幕までに110キロを出せれば」と、レベルアップを誓った。

 三振を演じてファンを喜ばせた平沢は「すごく良い球でした」と相手をたたえた。「打ちたかったけど、三振という形。ファウルは打ちにいったけど、実力不足です。次は練習して打ちたい」と真面目に続けた。勝負を終えるとイベント中に球場を離れ、成田空港へ。「(秋の)キャンプでやってきたことを出したい。まずは力強く振ること」。同期の成田とウインターリーグを戦う台湾へ旅立った。神懸かり的な2年目にするために。【古川真弥】