Gの精密右腕が球団史に名を刻む。今季4戦4勝と絶好調の巨人ディッキー・ゴンザレス投手(30)が28日、ソフトバンク戦(東京ドーム)に先発する。ここまで交流戦無敗の鷹軍団に土をつけ、開幕から5戦5勝となれば巨人の外国人投手初の快挙だ。26日、川崎市内のジャイアンツ球場で調整を行い「チームが勝てるようにベストを尽くすよ」とクールに話した。

 ミットがピクリともぶれない。ボールはブルペン捕手の元へ吸い込まれるように届いた。ここまで28イニング無四球の制球力は、ブルペン投球でも発揮された。「四球は極力出したくないけど試合展開による。それほどこだわりはないよ」と笑い飛ばした。それでも、ストライク先行が攻撃のリズムを生んでいる。ゴンザレスが投げた4試合の平均得点は6点。全試合平均4・77点を大きく上回る。明日も勝てば、今月だけで白星5つ。月間MVPも手中にできる。開幕をファームで迎えた右腕が、今や「維新ローテ」の欠かせない戦力となっている。

 最愛の家族が24日に来日。28日は観戦する。「試合に集中できるよ」と愛息ニックくんと手をつなぎ球場を後にした。【古川真弥】

 [2009年5月27日8時44分

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