<阪神4-6西武>◇28日◇甲子園

 西武渡辺久信監督(43)のサプライズ起用に、甲子園がどよめいた。1点リードで迎えた8回、マウンドに西口文也投手(36)が上がった。4日前に先発で広島に1回2/3で6失点KOされたベテラン右腕が、中継ぎで新境地を開拓。満塁のピンチを切り抜けて1回を無失点に抑え、9回は小野寺につないでチームの連敗を3でストップした。

 プロ15年目で初ホールドを記録した36歳は「変な緊張感があった。力んで危なかったけど、後輩(涌井)の勝ちを消さなくて良かったあ」と冷や汗をかいた。98年に4セーブを挙げた以降は、中継ぎはあっても先発の調整登板がほとんど。慣れないセットアッパー役で、先頭打者から連続四球とベンチを慌てさせたが、1死満塁となって狩野にはボール球のスライダーを振らせて遊ゴロ併殺。戸惑いや不安は、通算162勝の経験で封じ込めた。

 配置転換に、渡辺監督は「開幕からずっと良くなかったので、まずは短いイニングを全力で腕を振ってほしいと思った。中継ぎ陣への起爆剤でもある」と説明した。試合前、宿舎ホテルで西口を呼び、起用法を含めて納得するまで話し合った。今後は「どこで、いつまで使うかはわからない」と明言しなかったが、いずれは先発復帰への青写真を描く。ベテラン右腕再生への思いがつまった1勝となった。【柴田猛夫】

 [2009年5月29日8時0分

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