真っ先に城島と入団交渉を行った阪神は24日、古巣ソフトバンクの参戦にもまったく動じなかった。この日、神戸市内で取材に応じた阪神坂井信也オーナー(61=電鉄本社社長)は「まだ何も聞いてませんが、ウチとしてはやれることをやっていくだけ。(城島側の結論を)待つだけですね」と冷静に対応した。

 前日23日は南球団社長、真弓監督が福岡へ出向き、城島本人と初接触。4年総額20億円(推定)を基本とした球団史上最高額の好条件に加え、城島がプロ入り以来背負い続ける背番号「2」を提示。国内球団のどこよりも早く交渉に臨み、城島がマリナーズ入団の際に決め手となった「誠意」を存分に示した。この日、ソフトバンクの動きを聞かされた南社長も「他球団のことはノーコメント。ウチは信じて待つだけ」と平常心を強調した。

 阪神側は週明けにも2回目の交渉を行う予定で、さらなるアタックを仕掛ける。ソフトバンクが参戦したことで城島への条件面の変更があるのかという問いに、坂井オーナーは「そんなことはしない」とも話しており、あくまでも熱意と誠意で勝負する意向だ。チームの将来を左右する一大プロジェクト成功へ、正面から立ち向かう。

 [2009年10月25日11時47分

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