<広島4-5巨人>◇6月30日◇マツダスタジアム
岡田ジャパンの勢い、引き継ぎます。巨人が堅い守備から一気に攻撃へ転じるサッカー日本代表を見習う戦いぶりで、広島戦開幕8連勝を飾った。4回に阿部慎之助捕手(31)が6月14本目となる26号2ランで先制。一時は逆転されたものの、8回に長野久義外野手(25)らの好守で失点を防ぐと、直後の9回に2点を挙げ競り勝った。2位阪神との差も5ゲームに広げた。
巨人がサッカー日本代表のように、執念の戦いを演じた。1点ビハインドの9回無死二、三塁のチャンス。坂本は外角低めの変化球に完全にタイミングを外された。だが、バットを放り投げるようなスイングでバットに当て、中堅へ同点の犠飛を打ち上げた。「何とかしたいという気持ちで食らい付いていった」。この一打が試合の流れを変えた。続く高橋の内野安打に敵失が絡み、決勝の5点目が入った。
伏線は直前の8回裏の守りにあった。2死二塁のピンチで、広島前田智の三遊間を抜けそうな強い打球を坂本が内野安打で食い止め、二塁走者の本塁生還を防いだ。続く東出の大飛球は、前進守備のセンター長野が必死の形相で追い掛けてキャッチし、追加点を許さなかった。これまで守りのミスが多かった長野は「常にああいうプレーができるようにしたい」と守備で貢献できたことを喜んだ。
日本中を熱狂させた岡田ジャパンの戦いぶりが刺激になったのかもしれない。W杯の日本戦は「すべて見た」という原監督は、中沢、闘莉王を中心とした堅い守りを「あの守備は世界でもトップランク。守りのリズムが、攻撃する上でいかに大事であるか、ということが勉強になった。日本のチームスポーツに一石を投じるような戦いだったと思う」と称賛した。堅い守りで相手の猛攻をじっと耐え、一気にカウンター攻撃へと転じる。この日の逆転劇は、サッカー日本代表と重なって見えた。
開幕から続く広島戦の連勝を8に伸ばし、2位阪神とのゲーム差は5に広がった。それでも、原監督は「まだ振り返るのは早いね。大事なのは明日」と現状に浮かれることなく先を見据えた。サッカーに続き、これからは野球が、日本のスポーツ界を盛り上げる。【広瀬雷太】
[2010年7月1日9時30分
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