<ソフトバンク4-3楽天>◇27日◇熊本

 ソフトバンクが、逆転勝ちで5月1日以来の首位に立った。2点を追う7回。楽天先発の岩隈を攻めて1点差とすると、2死一、二塁から2番本多雄一内野手(25)が中越えの2点適時三塁打を放ち、逆転に成功した。秋山幸二監督(48)の故郷熊本では球団59年ぶりとなる白星。8連勝で貯金は今季最多となる12に膨らんだ。7年ぶりの優勝に向けて、いよいよ始まった勝負の後半戦を最高の形でスタートした。

 ソフトバンクの首位奪取への思いを乗せた打球が、グングン伸びる。1点を追う7回2死一、二塁。岩隈の直球をとらえた本多の打球は中堅正面へ飛んだ。中堅手の聖沢が、捕球体勢に入って足を止めた。だが、打球は予想以上に伸び、差し出したグラブのわずか上を通過した。打球が転々とする間に2走者が一気に生還し逆転した。

 三塁ベース上に到達した本多は、両手で何度もガッツポーズをつくった。「(目測を誤った)相手のミスだけど、来た球を思い切って強く振った。一生懸命やった結果だと思う」と胸を張った。今季から体調管理のため、脳神経の伝達をスムーズにするとされる、金が溶け込んだ水を飲み続けている。普段はクールな男が、値千金の一打を興奮気味に振り返った。

 決勝点は幸運だったかもしれないが、勝利を引き寄せるすべがあるのが、今の強さだ。7回の逆転は2死一塁から長谷川が二盗を決め、川崎が四球を選んでチャンスを広げて本多につないでいる。大石ヘッドコーチは「いつもやっていること」と満足そうに話した。

 3年ぶりの8連勝で87日ぶりの首位に立った秋山監督も、最高の形で故郷熊本に錦を飾った。ソフトバンクになってから熊本での公式戦は、3年連続3度目(07年は雨天中止)。ダイエー、南海時代も含めると今回で7試合目だが、公式戦勝利は51年8月12日の東急戦までさかのぼる。昨季は4失策で敗戦。何が何でも勝たなければいけない試合で、熊本のファンに首位奪取をプレゼントした。「首位?

 まあ、まだまだでしょ。これから1試合の重みが増してくる。大事な試合が続く」。7年ぶりのリーグ優勝に向け、カブトの緒を締めながらバスに乗り込んだ指揮官の足取りは、軽やかだった。【倉成孝史】

 [2010年7月28日8時40分

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