<日本ハム9-7西武>◇31日◇帯広

 ふがいない投球に、西武涌井秀章投手(24)は奥歯をかみしめていた。プロワーストの1試合12安打を許し、3被弾、8失点はいずれも過去最多タイ。慣れない地方球場という点を割り引いても、打たれすぎた。試合後は、視線を一点からそらさず、悔しさを背負って足早にバスへ乗り込んだ。

 無言のエースに代わって、渡辺監督が振り返った。「いろんな変化球を持ってるのに、真っすぐ待ちにスライダーを打たれるとか、ほとんど同じタイミングだった」と指摘。四球は2つでも、変化球を引っかける場面が目立った。いつもの制球力がなく、直球系に狙いを絞られる。2回に大野、5回には小谷野に決定的な3ランを浴びた。

 5回で7失点。帯広に駆けつけたファンから「もういいだろ、涌井」のヤジが飛ぶ中、6回も続投した。「球数が少なかったし、打たれっぱなしじゃなく抑えて終わってほしい」という指揮官の思いも届かない。先頭中田に抜けたフォークを特大アーチされ、1死後に四球、安打を許してマウンドを降りた。調子が悪いなりにも修正し、総合力で勝負するエースの姿はなかった。チームの流れが悪い中、頼みの綱だったが、潮崎投手コーチも「原因不明の悪さ」と首をひねるばかりだった。【柴田猛夫】

 [2010年8月1日11時37分

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