日本ハムの中継ぎの一角、ブライアン・ウルフ投手(29)が先発へ転向することが9日、分かった。早ければ10日からのロッテ3連戦(千葉マリン)終了後、出場選手登録を抹消。配置転換されるための準備のため、2軍で再調整する方針でいる。イースタン・リーグでの先発登板などを経て、適性ありと判断されれば、手薄なローテーションの一角として新規参入することになりそうだ。

 苦肉の秘策だ。先発スタッフは、ルーキー増井の故障などでやや駒不足。11日に高卒ルーキー中村がプロ初先発で抜てきされるなど、シーズン終盤で逆転Aクラスを狙う中で、不安が残る布陣になっている。梨田監督も、かねて「ちょっと先発がね」と漏らしていた中で、ウルフに白羽の矢が立った。代役として、開幕当初は先発だったが現在、2軍で中継ぎ調整しているカーライルが有力だ。

 ウルフは150キロ超の剛球を持ちながら、現状の中継ぎ陣の中では敗戦処理的な役割が多いだけに、有効活用するための一手。未知数だが、適応すれば、打線の中田のような起爆剤になる可能性はある。

 [2010年8月10日10時50分

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