今季4勝目は睡魔との闘いか?

 10日の西武戦に先発するロッテ成瀬善久投手(25)に、思わぬ敵が現れた。「不安かも…」と、日本一チームのエースが首をひねるのが、今季初のナイター登板だ。

 成瀬ほどの投手が、なぜナイターに戸惑うか。実はロッテはここまでデーゲーム続き。計画停電の影響で4月のQVCマリンは全試合デーゲーム。ビジターも週末や祝日に重なり、22試合で1試合しかナイターがない。チームとしても4月15日(札幌ドーム)以来今季2度目。しかも成瀬は調整の都合で札幌遠征には同行せず。「デー、デーは、それはそれで体には楽なんです」と言いながらも、ナイターは昨年11月7日の日本シリーズ第7戦から半年近くも遠ざかっている。

 2月のキャンプから約3カ月間。体に染みついた「朝型生活」では、プレーボールの午後6時15分は一仕事を終え、まさにくつろいでいる時間帯だ。「6時ごろが眠さのピークなんです」と真顔で訴える。

 目下、生活サイクル改善の努力中。前回登板後、就寝時間を午前1時まで遅くした。「DVDを見たり、ぼーっとしたり、何とか起きてます」。ただ、ナイターなら午前3時就寝が基本だ。遠征に同行しない投手の練習が午前10時開始だけに「あまり遅くすると、翌日が眠い」と現状ではこれが精いっぱい。完全な「時差ぼけ」解消には遠い。

 手探り感たっぷりのナイター初登板。「今まで見にこれなかった人も見にきてくれる。楽しみですよ」。久々のカクテルライトを浴びての目覚めに期待するしかないか?

 【鈴木良一】