佑ちゃんよ、走れ!

 左内腹斜筋の筋挫傷で登録を抹消されている日本ハム斎藤佑樹投手(22)に13日、「出直し」指令が下された。2軍施設の千葉・鎌ケ谷にある勇翔寮で山田ゼネラルマネジャー(GM)、大渕スカウトディレクターと面談。故障箇所の現状を報告し、2軍調整中に走り込みを増やすよう言い渡された。開幕1カ月で戦線離脱した黄金ルーキーは、今日14日から故障再発を防ぐ体づくりに励む。

 マイペース調整を続けてきた佑ちゃんに、球団管理のメスが入った。2軍が休日だったこの日、山田GMと大渕スカウトディレクターが勇翔寮に足を運んで約10分間、斎藤と話し込んだ。故障した左脇腹の痛みが治まってきたことを報告した斎藤は、その場で同GMから今後の調整について言及された。「もう1回、体づくりをしてほしい。今回はそのチャンス」。野球人生で大きな故障はなかったが、開幕1カ月での離脱。あくまでも完治させるのが優先だが、体を鍛え直すことを求められた。

 プロで生き抜くには、故障を繰り返してはならない。再発を防止するため、同GMはシンプルな助言をした。「1軍に付いていた分、ランニング量が少なかったと思う。何倍も走って、ミニキャンプをやるくらいでいないと」。斎藤本人も走り込みを増やすことの必要性を感じていたようで、理解していたという。

 開幕から先発ローテーション入りし、登板日に合わせて練習メニューをこなしてきた。遠征時もチームに帯同し、トレーニング時間は基本的に試合前に限られていた。不足気味だった練習量を補う時間が十分に取れる鎌ケ谷で、一から出直しを図る。

 斎藤はこの日、同期の乾と2年目中村と3人で外出し、リフレッシュした。今日14日からは左脇腹をケアしながらのリハビリが始まる。2度と故障で離脱しないためにも再発予防期間ととらえ、体の強さも追い求めていく。【木下大輔】