<ソフトバンク1-3西武>◇15日◇福岡ヤフードーム
“レオのブンブン丸”が連敗中の停滞ムードを切り裂いた。2回無死一塁、西武浅村栄斗内野手(20)は初球のカーブを巻き込むようにすくい上げた。決勝の2号2ランに「良かったです。甘い球が来たら打ちにいこうと思ってました」。少しドライな若者らしい?
飾り気のない言葉で素直に喜んだ。
全球フルスイングできるのが最大の魅力だ。2回の1発、8回の適時打はいずれも初球攻撃。5日に放った今季1号が3ボールからだったように、球種やコース、カウントに関係なく、ファーストストライクを見逃すことはほとんどない。「打席で何も考えてないんです。真っすぐが来るかなとか考えてると、変化球は振れない。苦手なんですよ、考えるの」。小4でソフトボールを始めた頃からそうだった。「とにかく自由にやらせてもらってました。全球『マン振り』でしたね」と笑う。
大阪桐蔭高でもスタイルを貫いた。担当だった後藤スカウトは「高校時代からどんどん打っていく子だった。ボールをじっくり見ていこうとしたら、バッティングが崩れてしまう」と振り返る。首位打者となったオープン戦で四球は1個もなし。幼少時から体に染み込ませた攻撃的な姿勢で初の開幕スタメンを勝ち取り、全試合フルイニング出場を続けている。
直前5試合は19打数3安打。重心を低くした打撃フォームは下半身に疲労がたまりやすく、この日の試合前にはマッサージを受けていたほどだった。そんな状態でチームの全得点を挙げたあたりに、本物の予感が漂う。新人王資格を残す20歳の勢いは、まだ止まりそうにない。【亀山泰宏】



