震災復興の願いを込め、異色タッグが実現する。楽天とアパレルメーカー「ポータークラシック」のコラボ商品が開発、販売されることが2日、分かった。ポータークラシックは4年前、老舗「吉田カバン」から独立。全国展開している。

 職人技が詰まった一品に、田中将大投手(22)の背番号「18」と楽天のロゴが入るー。背景には東北を思う共通理念がある。「地域密着」を掲げる楽天は震災後、チャリティーなど実施。ポータークラシックも、物作りのメーカーとして震災で被害を受けた東北の産業を支援する意向がある。両者が賛同し合い、コラボ実現となった。

 商品はリュックとトートバッグの2つの見込み。楽天とポータークラシックのロゴ入りで、インターネットで受注販売。好きな背番号を入れられる。オリジナル品となるが、ポータークラシックは製造過程の一部を東北の業者に委託予定。選手が球場で技術を見せるように、東北の職人さんたちが匠(たくみ)の技を発揮する場を確保し、地域産業を支えたい狙いがある。

 ポータークラシックは、吉田カバンのチーフディレクターだった吉田克幸氏が07年、息子の玲雄氏と設立した。克幸氏は81年、日本人で初めて「ニューヨーク・デザイナーズ・コレクティブ」のメンバーに選ばれ、世界を舞台に活躍するデザイナー。「一針入魂」を社是に、高い品質にこだわる吉田カバンの伝統を受け継ぐ。「一球入魂」の楽天野球とタッグを組み、東北復興の一助となる。